● すっかり埼玉のことを忘れて茨城を回っていて、変わった給油所に出会った。これはMobilでスタートし、後年九州石油に転換した給油所が、まさにいまENEOSに衣替えしているところだ。まるでサナギが蝶に羽化する途中のような妖艶なムードがある。
● セールスルームの建物は昭和40年前後のMobilの典型的なスタイルを残している。かつてその凹みの中心に赤馬が跳ねていたと思わせる独特の翼状の屋根、そしてその時期のMobilでは珍しいタイル貼りのコンビネーション、さらにタイルの色が後の時代のMobilの指定色とはまったく異なる独特の赤味を持っており、しかも保存状態が非常によい。
● ところが軒下のSTORK PLAZAやCAR CHECKの文字は九州石油のものだ。さらにサインポストや計量器の塗装パターンはENEOSになっているが、キャノピーは電飾看板のみENEOSで全体の塗装は九州石油の青のツートーンのままになっている。防火塀の塗装も九州石油のままだ。