白銀の稜線
標高二千メートルを超える山々が作り出す谷間のひとつに、空がぽっかりと開けた場所があって、 まるで何かに導かれるように足を進めると、この給油所の前に出た。 折り重なる稜線に降り積む雪のような屋根を持つ この建物を設計した人の名前は誰もわからない。