すでに旧道となった一桁番号の国道と幹線県道が交差する四つ角に建っている廃業した大衆食堂。
角地にあってゆったりとした敷地のレイアウトは、街道を往き来する運転手達で賑った時代を偲ばせる。

ishibashi

入り口の引き戸が半分開いている。軒下にならべられた椅子は、かつてこの店を切り盛りしていた老夫妻が、いまは行き交う車や人を眺めながら静かに時をすごすためのものなのか。その椅子の置かれた微妙な距離にふたりのはにかみを感じる。そう勝手に想像しているだけで夫婦なのかどうかもわからないのに。