住宅地をゆっくりと走っていると、おお、と思わず声をあげるような家屋が目に入った。まるで緑色のスライムが空から落ちてきたように、植物によって家屋全体が覆い尽くされている。しかもその葉の繁り方の勢いや密度が普通ではない。

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どうやら出入口の横に生えている一本のマメ科の木(三角コーンが置いてあるところが根元)がどんどん成長し、屋根全体を覆うほどになったもののようだ。この家屋はバス通りと裏通りが斜めに交差する三角の角地に建っていて、家の後ろ側にあたるバス通りに出てみると、さらに状況はすごいことになっている。植物の増殖はとどまるところを知らず、隣の家屋にまで広がって、もっともっと遠くへ伸びていこうとしている。

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ふと見ると、エアコンの室外機の側に白い看板が立ててあり、なにやら書いてある。

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「借地借家でお困りの方へ
 泣き寝入りはやめましょう」

屋根を飲み尽くしてしまった緑の借家人の占拠によって泣き寝入りしているのは、この家屋なのではないのか。それにしてもみごとなものだ。