しばらく前にロンドンに数日滞在する用事があって、半日ほど時間の余裕ができた。もとより観光名所はどこにも行くつもりがなかったが、ロンドンの市民が普通の生活をしている街並みを見物しに、ただ気のむくままに車を運転してぐるぐると […]
Archives for landscape
窓のにぎわい – 食料品店建築 [8]
アイルランド共和国はヨーロッパの西辺にあって、20年ほど前まではヨーロッパの最貧国の一つと言われた国である。しかしそこに暮らす人々の表情は屈託なく、訪れる人を暖かく迎え入れ、はじめて訪ねた土地でありながらずっと前から知っ […]
両備バスの四辺形
岡山県に両備バスというバス会社がある。おもに岡山県南部を広く営業範囲としてバスを運行しており、東京や大阪、四国方面にも長距離バスを走らせている。 数年前に岡山を旅行したときに、両備バスの停留所標識の造形が目にとまった。丸 […]
街が語りかける
特別な用事もないのに、ぶらりと静岡市によく足を運ぶ。静岡は街が空洞化していない。中心の繁華街は人で賑わっていて活気がある。そしてその周囲には城下町らしく、かつては商家や職人の家が建ち並んでいたことを思わせる町並みがある。 […]
山彦旅館
夏になると入道雲を見るのが楽しみだ。 東京で見る入道雲は、はるか遠く房総半島のさらに向こうにあって、追いかけても追いかけても近寄ることができないような気がする。 甲府盆地は文字通り山が屏風のように四方を囲んでいることもあ […]
スライム・ハウス
住宅地をゆっくりと走っていると、おお、と思わず声をあげるような家屋が目に入った。まるで緑色のスライムが空から落ちてきたように、植物によって家屋全体が覆い尽くされている。しかもその葉の繁り方の勢いや密度が普通ではない。 ど […]
美しい看板文字
これは山口県の小さな田舎町で、偶然通りかかったカラオケスナックの看板だ。 どう見ても、もはや道という字の原型を留めていないのに、それでも道としか読めないその字崩しの妙はすばらしいが、さらに驚くべきことにこの図案の中には、 […]
やるやる予告
もう何年も前のことだが、厳冬期のデンマーク・スウェーデン・フィンランドの三国へ給油所を撮影しに行った。その写真をはやく整理して公開しなければと思いつつ、あっという間に月日が経ってしまった。 やるやると言っておいてやらない […]
あばたもエクボとなるのか
この壁と扉が好きだった。エナメルの標識板も、換気口も、雑草も、壁のひび割れまでも、あらゆるパーツが好きだった。その前を通るたびに足をとめて写真を撮った。 2012年10月6日 2012年10月13日 2012年12月9日 […]
食料品店建築 [5]
給油所や街角の商店を撮影していて、のぼり旗ほど邪魔なものはない。 とくに交通安全協会が立てたものはたいてい黄色やピンクの蛍光色で、せっかくの風景や建物を台無しにしているものが多い。 これは街道沿いの菓子店が廃業して、その […]
知らなかったよ
渋滞の名所。国道1号線の藤沢バイパス上り線。ここを通るのは、とっぷりと日が暮れた夜8時以降に決めていた。 その先、戸塚区に入れば、東俣野、影取、原宿とさらに激しい渋滞が待ちかまえている。 いつも先を急いでいて空に目をやる […]
呼ぶ声がしたのか
この写真は近所にある街の電器屋さん。昔はどこの町内にでも一軒はこういう店があったものだ。先週7月7日、前を通るとその隣にあった建物が取り壊されていた。ここに電器屋があることはよく知っていたが、その隣にどんな建物があったか […]
霧のShopping Center
この写真はOregon州のPortlandで撮影したものだ。時期はたぶん1987年頃だと思う。 当時Nikon FAにMicro Nikkor 55mmを付けてKodachromeでアメリカのいろんな風物を撮影していた。 […]
水の音 水の匂い
小さい頃から水力発電所の建物が好きだった。子供時代を過ごした地方には、関西電力や北陸電力の水力発電所がたくさんあって、よく遠足や写生に行った。旧式な発電所の建物はどれも美しく、神々しく、独特の雰囲気があった。建物だけでな […]
燕の団地
日本全国に団地を愛する人々が相当数いることはわかっている。団地マニアの数は鉄道マニアにはとうてい及ばないけれども、ガソリンスタンド・マニアより多いことは確かだ。というよりガソリンスタンド・マニアを標榜している人を自分以外 […]