バス通り裏の川に面して、小さな橋のたもとに建っている古い美容院の家屋。 理美容室の建築としては珍しく、窓が少なく採光性が低い。シャッターが降りている入口は、どこか小料理屋のような雰囲気も感じさせる。 しかし屋根を覆い隠し […]
Archives for typography
美容室建築 [56] ジューン美容室
その日は一日、雨の中を走り続けることを覚悟していた。どんなに濡れても先に進まないわけにはいかなかった。 雨に打たれることよりも、大きなトラックとすれ違うたびに叩きつけられる水しぶきが惨めでつらかった。 街から次の街までの […]
自動車修理工場 [6] 北関東の整備工場
私鉄線の踏切の遮断機が上がるのを待っている間、なにげなく目をやった道路沿いの建物にちょっと驚いた。 じつにみごとな扁額である。まるで篆刻のようでありながら、いまでも通用するポップな感覚の文字が、几帳面に一寸の乱れもなくト […]
夢のコラボレーション 美容室建築 [45]+食堂シリーズ [15]
朝からずっと雨が降りしきる中、東京に戻るために山中の国道を小さなバイクで南下していた。交通量は多くないが、ときどき大型のトラックとすれ違うと、三角の壁のような水を頭から浴びせられ、そのたびに体勢をたて直すのに苦労した。 […]
ランドリーを巡った日
しばらく前にロンドンに数日滞在する用事があって、半日ほど時間の余裕ができた。もとより観光名所はどこにも行くつもりがなかったが、ロンドンの市民が普通の生活をしている街並みを見物しに、ただ気のむくままに車を運転してぐるぐると […]
窓のにぎわい – 食料品店建築 [8]
アイルランド共和国はヨーロッパの西辺にあって、20年ほど前まではヨーロッパの最貧国の一つと言われた国である。しかしそこに暮らす人々の表情は屈託なく、訪れる人を暖かく迎え入れ、はじめて訪ねた土地でありながらずっと前から知っ […]
夢の看板
あたりまえのことではあるが、オモチャ屋の看板ほど子どもの心を踊らせるものはない。 この看板はすでに使われなくなった店舗の屋根で朽ちようとしているが、なかなか手の込んだアクリル板の曲げ加工と貼り合せがしてある。今はこんな手 […]
パチンコ看板職人
世の中にはその道の巨匠とか斯界の権威と呼ばれる人がいて、そういう人に図案や意匠を頼むとべらぼうな金額のギャラを要求されるが、それでも巨匠なんだからそれぐらいの報酬は当たり前だと、平気でまかりとおっている例がいくらでもある […]
山彦旅館
夏になると入道雲を見るのが楽しみだ。 東京で見る入道雲は、はるか遠く房総半島のさらに向こうにあって、追いかけても追いかけても近寄ることができないような気がする。 甲府盆地は文字通り山が屏風のように四方を囲んでいることもあ […]
ホテルロイヤル
第149回直木賞は桜木紫乃氏の「ホテルローヤル」が受賞した。 これはその小説とは何の関係もない、道端の看板だ。 5月にしては照りつけるように暑い豊前の国道を走っていて、偶然見つけた。行橋市にはいまもTOTOの工場があるが […]
美しい看板文字
これは山口県の小さな田舎町で、偶然通りかかったカラオケスナックの看板だ。 どう見ても、もはや道という字の原型を留めていないのに、それでも道としか読めないその字崩しの妙はすばらしいが、さらに驚くべきことにこの図案の中には、 […]
菊や-食堂シリーズ [13]
街道ではUターンできないので、いちど左折して裏道に入り、元の街道に出ようとしたときに偶然通りかかった店。 大胆な配色と文字の配置が人目をひく大きなテント看板。二間幅に四枚並べた木製ガラス戸には一面にビニールテープで書かれ […]
呼ぶ声がしたのか
この写真は近所にある街の電器屋さん。昔はどこの町内にでも一軒はこういう店があったものだ。先週7月7日、前を通るとその隣にあった建物が取り壊されていた。ここに電器屋があることはよく知っていたが、その隣にどんな建物があったか […]
霧のShopping Center
この写真はOregon州のPortlandで撮影したものだ。時期はたぶん1987年頃だと思う。 当時Nikon FAにMicro Nikkor 55mmを付けてKodachromeでアメリカのいろんな風物を撮影していた。 […]
食料品店建築 [4]
しばらくごぶさたしていた食料品店建築です。残念ながら廃止店舗のようだが、看板の迫力がすごい。 この字のスタイルは何と言えばいいんだろう。昔の少年コミックのタイトル文字の雰囲気に通じるものがあるのだが、石ノ森章太郎(サイボ […]